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📅 2026.05.28 | RYU NAKAZAWA
🌱 視覚障害

白杖の使い方、初心者が知っておきたい基本と不安を乗り越える方法

⏱ 約6分で読めます(3,379字)
盲導犬シュクレと過ごす中澤隆

もしあなたが視覚障害の診断を受けて、これから白杖を使い始めるとしたら――。

「白杖って、どうやって使うんだろう」

「街で使うのが恥ずかしい」

「みんなに見られそうで怖い」

僕も最初は同じでした。

中澤隆といいます。27歳で緑内障と診断され、31歳で視覚障害者になりました。

今は盲導犬シュクレと暮らしていますが、白杖を初めて持った日のこと、今でも覚えています。

この記事では、視覚障害B2クラスのパラトライアスリートとして活動する僕が、白杖の基本的な使い方と、初心者が感じる不安への向き合い方をお伝えします。

📖 この記事の目次
  1. 白杖とは?種類と役割を知ろう
  2. 白杖の基本的な使い方【3つの動作】
  3. 初心者がつまずきやすいポイント
  4. 白杖を使い始めるまでのステップ
  5. 周りの人にお願いしたいこと
  6. 白杖を使い始めて、変わったこと
  7. これから白杖を使う人へ
  8. まとめ

白杖とは?種類と役割を知ろう

白杖は、視覚障害者が安全に歩くための道具です。

白杖には大きく分けて2つの役割があります。

自分の安全を守る(障害物、段差、穴などを見つける)

周囲に「見えにくい」ことを伝える(周りの人が配慮してくれる)

白杖にはいくつかの種類があります。

僕が最初に持ったのは折りたたみ式でした。

病院で「これ、使ってみてください」と渡された時、正直、受け入れられませんでした。

「これを持つ=自分は障害者になった」

そう思ってしまったんです。


白杖の基本的な使い方【3つの動作】

白杖の使い方には、基本の動作があります。

歩行訓練士さんに教わった方法をシンプルに紹介します。

1. 持ち方

2. 振り方(スライド法)

3. 歩き方

最初はぎこちなくて当たり前です。

僕も練習中、何度も杖を溝に落としました。


初心者がつまずきやすいポイント

白杖を使い始めて、僕がつまずいたポイントを3つ挙げます。

1. 音が気になる

白杖の「カツカツ」という音が、最初はすごく恥ずかしかったです。

「みんな振り返ってるんじゃないか」って。

でも、ある日気づきました。

この音があるから、周りの人が気づいてくれる。

ぶつからずに済む。

音は、恥ずかしさじゃなくて、安全のサインなんです。

2. どこまで振っていいか分からない

最初は遠慮して、小さく振ってました。

そうすると段差に気づけなくて、何度もつまずきました。

歩行訓練士さんに言われたのは、

肩幅より広く、自分が通る道全体を確認する

ということ。

遠慮は危険。しっかり振る。

3. 持ち歩くのが恥ずかしい

電車の中、レストラン、人混み。

白杖を持って外に出るのが、最初は本当に怖かったです。

でも、使わないと危ない。

使わないと、自分が困る。

「恥ずかしさより、安全を選ぶ」

この一歩が、僕の生活を変えました。


白杖を使い始めるまでのステップ

白杖を使い始めるには、段階があります。

僕が経験した流れをお伝えします。

ステップ1:歩行訓練を受ける

自治体や視覚障害者支援センターで、歩行訓練を受けられます。

訓練士さんが、白杖の使い方、歩き方、交通ルールを教えてくれます。

最初は室内で練習して、次に屋外へ。

段階を踏むので、安心して学べます。

ステップ2:自分に合った白杖を選ぶ

白杖の長さは、身長や歩き方に合わせて選ぶのが大事です。

だいたい、地面から胸の高さくらいが目安。

訓練士さんや、眼科の先生に相談して選びました。

ステップ3:まずは家の近くから

いきなり街中は怖いですよね。

僕も最初は、家の周りを何度も歩きました。

同じ道を繰り返し歩くことで、段差や曲がり角を覚えられます。

「ここに電柱がある」

「この音がしたら交差点」

記憶の地図が、少しずつできていきます。


周りの人にお願いしたいこと

白杖を使っていると、困ることもあります。

でも、周りの人の一声で、すごく助かることがあるんです。

こんな一言が嬉しい

逆に、困ること。

前から、ゆっくり、優しく声をかけてもらえると、とても安心します。

白杖を持っている人を見かけたら、

「困ってそうだな」と思ったら、

ぜひ一声かけてください。

その一言が、誰かの一歩を支えています。


白杖を使い始めて、変わったこと

白杖を使い始めて、僕の生活は確実に変わりました。

1. 外に出る勇気が持てた

白杖があると、「自分で歩いていける」という自信が少しずつ湧きました。

最初はコンビニまで。次は駅まで。

今では、盲導犬シュクレと一緒に、日本中を飛び回っています。

2. 助けてもらえることが増えた

白杖を持っていると、周りの人が気づいてくれます。

「お手伝いしましょうか?」と声をかけてもらえる。

助けてもらうって、弱さじゃない。つながりなんだ。

そう思えるようになりました。

3. 自分を責める時間が減った

「見えない自分はダメだ」って、ずっと思ってました。

でも、白杖を使い始めてから、考えが変わりました。

道具を使うことで、できることが増える。

工夫すれば、前に進める。

白杖は、僕に「諦めなくていい」と教えてくれました。


これから白杖を使う人へ

もし今、あなたが白杖を使い始めようとしているなら。

もし今、「恥ずかしい」「怖い」と思っているなら。

僕から、ひとつだけ伝えたいことがあります。

最初の一歩は、怖くて当たり前。

でも、その一歩が、あなたの世界を広げてくれます。

僕は31歳で視覚障害者になりました。

27歳で緑内障と診断されて、「明日も見えているだろうか」と絶望しました。

でも今、僕はトライアスロンをしています。

IRONMANという226kmのレースに挑戦しています。

講演で全国を回り、たくさんの人に出会っています。

白杖があったから、ここまで来れました。

だから、あなたも大丈夫。

ゆっくりでいい。

一歩ずつ、進んでいけば。


まとめ

白杖の基本的な使い方と、初心者が感じる不安について書きました。

白杖は、あなたの安全を守る道具です。

そして、新しい一歩を踏み出すパートナーです。

「できるか、できないか」じゃなくて、

「どうやったらできるか」。

その工夫の一つが、白杖なんです。



🌱 おなじ不安の中にいるあなたへ

僕が視覚障害になってから今日までの道のりを、16分の動画にまとめています。文章より、声のほうが届く日もあると思うから。よかったら、そばに置いておいてください。

▶️ 動画「目が見えないのに、226km。」 📖 27歳、緑内障と診断された日|過去の自分に届けたい言葉

最後まで読んでくれて、ありがとうございます

中澤の挑戦を、これからも見届けてもらえたら嬉しいです。日々の練習やレース、盲導犬シュクレとの暮らしを発信しています。

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