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📅 2026.06.11 | RYU NAKAZAWA
🎤 講演

メダル後に引退する選手とは違う|46歳パラトライアスリートが「人生現役」で挑み続ける理由

⏱ 約6分で読めます(3,721字)
室内マシンでトレーニングする中澤隆

226kmを13時間14分17秒で走り切った次の年、僕はまた同じスタートラインに立ちました。ゴールして終わり、じゃない。来年も、その次の年も、僕はスタートラインに立ちます。

もしあなたが、パラアスリートを応援したいけど、「選手を応援するって、どこまで関わればいいんだろう」と迷ったことがあるなら——。

もしあなたが、スポンサーや講演で「長く伴走できる選手はどんな選手だろう」と探しているなら——。

もしあなたが、「達成して終わる物語」より「続いていく物語」に惹かれるなら——。

この記事は、あなたのためのものです。

こんにちは。視覚障害B2クラスのパラトライアスリート・中澤 隆(なかざわ りゅう)です。盲導犬シュクレと一緒に、IRONMAN(226km)のサブ11時間挑戦を続けています。

今日は、僕が「メダルを取って引退する選手」とどう違うのか、そして「人生現役」という哲学を、一次情報でお伝えします。

📖 この記事の目次
  1. パラリンピック選手と、僕の構造的な違い
  2. なぜIRONMAN?——パラリンピック種目じゃない競技を選んだ理由
  3. 僕の挑戦記録——数字で見る「挑戦継続」
  4. 「人生現役」とは何か
  5. 達成しても、達成しなくても、続ける
  6. 応援してくれる方への意味
  7. 挑戦継続型は、僕一人では作れない
  8. あなたへ——挑戦継続型の物語に

パラリンピック選手と、僕の構造的な違い

まずはじめに、パラリンピック選手の皆さんへの敬意を持って書きます。

パラリンピックでメダルを目指す選手たちは、4年に1度の大舞台に向けて、人生のすべてを賭けて準備しています。その姿には、僕も含めて、多くの人が心を動かされてきました。

ただ、その物語の構造には、ひとつの特徴があります。

パラリンピック選手の物語(よくある構造)

  • 4年に1度のメダルを目指す
  • 競技種目はパラリンピック公式
  • 達成後、引退・指導者へ転身する選手も多い
  • 応援は「メダルまで」が一区切り
  • 引退後、メディア露出が減りがち

中澤の物語(挑戦継続型)

  • IRONMANに挑む(パラリンピック種目ではない
  • 毎年、本番がある
  • 達成しても、しなくても、続ける
  • 応援は「人生まるごと」で続く
  • 引退の概念がない=人生現役

もう一度書きますが、これはどちらが偉いとか、そういう話ではありません。物語の構造が違うだけです。

そして、僕は「挑戦継続型」の物語を選んだ。それが、僕の中澤隆という人間の在り方です。


なぜIRONMAN?——パラリンピック種目じゃない競技を選んだ理由

IRONMANは、パラリンピック種目ではありません。

スイム3.8km、バイク180km、ラン42.2km、合計226km。制限時間17時間以内に走り切る、世界一過酷な持久系競技のひとつです。

なぜ、僕はこの競技を選んだのか。理由はシンプルです。

パラリンピックで一瞬の「最強」を目指すより、IRONMANで「挑み続ける」物語を作りたかった。

視覚障害B2の僕が、ガイドトライアスリートと一緒に、226kmを走り切る。スイムでロープで繋がり、バイクでタンデム自転車で前後に乗って漕ぎ、ランで横並びに走る。

これは、「メダルを取って終わる物語」じゃなく、「世界一過酷なレースに挑み続ける物語」です。

達成しても、すぐ次の本番が来年に来る。だから「達成して引退する」という選択肢が、構造的にない。

これが、IRONMANを選んだ理由です。


僕の挑戦記録——数字で見る「挑戦継続」

2024年

IRONMAN ジャパン みなみ北海道 完走

視覚障害B2クラスで、226kmのトライアスロンを完走。タイム13時間14分17秒。パラトライアスリート部門(PCクラス)3位

2025年

2年連続のIRONMAN完走

2年連続で完走。タイム15時間08分45秒。PCクラス2位。前年よりタイムは落ちたものの、応援してくれる人たちと一緒に、最後まで走り切りました。

2026年・今

サブ11時間(ギネス世界記録)への挑戦継続

9月のIRONMANで、サブ11時間(11時間切り)のギネス世界記録に挑み続けます。現実的には、過去2年の記録から考えると、ギネスまでは4時間以上の差があります。

でも、僕は挑むことを決めています。「いつか必ず」を、毎年の本番に込めて。

2027年も、2028年も、僕はスタートラインに立つ予定です。達成しても、達成しなくても、走り続ける。それが僕の挑戦継続型ブランドの正体です。


「人生現役」とは何か

「人生現役」という言葉を、僕は大切にしています。

これは「人生現役」とは、少し違います。人生現役は「死ぬまでアスリートとしてレースに出続ける」というニュアンスがあります。

でも、僕が言う「人生現役」は、もう少し広い。

人生のどの場面でも、挑み続ける生き方をしている状態。

たとえばレース。たとえば講演。たとえば家族との時間。たとえば妻との二人三脚の暮らし。たとえば、盲導犬シュクレと歩む日常。

そのすべてが、僕にとっての「現役」です。レースに出なくなる日が来ても、僕は「誰かに何かを届けることに、挑み続けている人」でありたい。

それが、人生現役の意味です。


達成しても、達成しなくても、続ける

これは、中澤OSの核心です。

サブ11時間(ギネス世界記録)を、僕は目指しています。でも、もし達成できなかったら、僕は引退するでしょうか?

答えは、Noです。

もし、達成できたら、引退するでしょうか?

答えも、Noです。

達成しても、しなくても、僕は次の年もスタートラインに立ちます。挑戦そのものが、僕の人生だからです。

これって、応援してくれる人にとっては、すごく意味のあることなんです。

あなたが応援してくれた「あの一歩」が、僕の20年後にもまだ続いている挑戦の一部になる。そういう物語を、僕は作りたいんです。


応援してくれる方への意味

「挑戦継続型」の物語は、応援する側にとっても、意味のある関係を作ります。

スポンサー企業の方へ

4年に1度のメダルを目指す選手をサポートするのは、その瞬間の輝きを共有することです。素晴らしいことです。

でも、もし「企業の物語と一緒に長く育っていく選手」を探しているなら、僕のような挑戦継続型は、ひとつの選択肢になります。

達成しても、しなくても、僕は来年も走ります。だから、企業ロゴが「毎年スタートラインに見える」状態を、長く一緒に作れます。

講演を依頼してくださる方へ

挑戦の話」を聞きたい時、僕は「達成済みの過去」だけを語る選手ではありません。

今、現在進行形で挑んでいることを、その場で語れる。来年、再来年と、毎年新しい物語を持って訪問できる。「過去の偉業」じゃなく「現在進行形の挑戦」を届けられるのが、僕の強みです。

個人で応援してくださる方へ

「あの選手が頑張ってる」という応援の気持ちは、達成と同時に行き先を失います。

でも、挑戦継続型の僕を応援していただけたら、あなたの応援は、僕の人生のどこかにずっと残ります

「あの時、あの人が応援してくれたから、今の僕がある」——僕は、そういう物語を作りたいんです。


挑戦継続型は、僕一人では作れない

大事な前提を、最後に書きます。

「挑戦継続型」の物語は、僕一人では作れません。

ガイドトライアスリートの平川さん・河原さん。
コーチの皆さん。
家族と妻。
盲導犬シュクレ。
所属企業のサイネオス・ヘルス・ジャパン。
講演を依頼してくださる方々。
個人で応援してくださる方々。
そして、過去のスポンサーの皆さん。

このすべての方々が、僕の「挑戦継続」を一緒に作ってくれている共著者です。

「一人の挑戦」ではなく「みんなで作る挑戦」。これが、人生現役の本当の姿です。

だから、僕の応援は、僕個人を応援するというより、「みんなで作る挑戦の物語に、登場人物の一人として参加する」こと。そういう関係を、僕は作りたい。


あなたへ——挑戦継続型の物語に

もし、あなたが今、誰かを応援したいと思っているなら——。

その人が「達成して終わる物語」を生きているのか、「挑戦を続ける物語」を生きているのか、見てみてください。

どちらが正しいとかではありません。あなたが、長く伴走したい物語を選んでほしいんです。

そして、もし「挑戦を続ける物語」に惹かれるなら——僕の挑戦の共著者として、登場していただけたら嬉しいです。

2026年9月、僕はIRONMANジャパン みなみ北海道のスタートラインに立ちます。
2027年も、2028年も、僕はスタートラインに立ちます。
そして20年後、僕がレースを離れる日が来ても、違う形で挑み続けているはずです。

その物語のどこかに、あなたが登場してくれる日を、楽しみにしています。

達成型じゃなく、挑戦継続型。一人の挑戦じゃなく、みんなで作る挑戦。それが、僕の「人生現役」です。

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「挑戦」「人生現役」「視覚障害」「ダイバーシティ」「みんなで作る挑戦」をテーマに、2017年から講演を続け、ここ3〜4年は年間50回前後で登壇しています。学校・企業・自治体問わず、対応可能です。スポンサーシップのご相談も歓迎です。盲導犬シュクレも一緒に伺うことができます。

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最後まで読んでくれて、ありがとうございます

中澤の挑戦を、これからも見届けてもらえたら嬉しいです。日々の練習やレース、盲導犬シュクレとの暮らしを発信しています。

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